成長にあわせた、安全で効果的なフッ化物濃度を選ぼう
2018年10月22日 (月)
フツ化物配合であることは必須
厚生労働省は, 2012年4月から母子健康手帳の内容を新しくしました。ここには、歯科のフッ化物応用の内容も盛り込まれています。具体的には、「1歳6ヵ月の頃「3歳の頃の保護者の記録に、「歯にフッ化物の塗布やフッ素入り歯磨きの使用をしていますか」という質問項目が記載された点です。そのため、全国の乳幼児の保護者に対して、
乳幼児期のフツ化物配合歯磨剤の正しい利用方法についてアドバイスを行う必要があります。
フッ化物はう蝕予防効果があります。そのため、歯磨き時にフッ化物配合歯磨剤を利用したほうが、う蝕予防効果率が高くなります。歯磨きは滅菌ではありませんから、すべての細菌を歯の表面から取り除くことはできません。特に小窩裂溝や隣接面は歯ブラシが届きにくく、う蝕発生リスクは高いです。しかしフツ化物配合歯磨剤はそうした部位にも行き届きます。
そのため、どのような歯磨きのテクニックをもつ人であっても、歯磨剤をつけないカラ磨きよりは、フツ化物配合歯磨剤を利用した方がう蝕予防効果が高くなるのです。ちなみにフッ化物配合歯磨剤やその他のフッ化物応用には、成人や高齢者う蝕に対しても予防効果があり根面う蝕に対しても予防効果があります。
成長・状態別に安全で効果的なフッ化物濃度はことなる。
乳幼児期は、永久歯が顎の中で形成されています。この時期にフッ素を過剰に摂取した場合、歯のフッ素症が生じる可能性があります。
アメリカでは、72%(2008年)の人が水道水フロリデーションの恩恵を受けているため、乳幼児でも水道水からフッ素を摂取しています。そのため、アメリカでは乳幼児のフッ化物配合歯磨剤の利用には注意が必要とされています。一方でヨーロッパではあまり水道水フロリテーションが行われていないため、フッ化物配合歯磨剤はう蝕予防のために乳幼児期からの利用が推奨されています。
日本でもフロリデーションは現在行われていません。ヨーロッパの方法にならって、乳幼児期のフッ化物配合歯磨剤の利用が母子健康手帳に盛り込まれたといえるでしょう。
では、実際に乳幼児の歯磨剤利用はどのようにしたらよいのでしょうか。歯磨剤のフッ化物濃度は、高いほどう蝕予防効果が高いですが、フッ化物配合歯磨剤の量と濃度を歯の萌出状況や年齢によって変えていくことで、安全かつ効果的に利用できます。
乳幼児から成人、高齢者まで、フッ化物配歯磨剤は効果がある!
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