歯石はプラークの中の細菌によってつくられる
2019年4月15日 (月)
歯石はプラークによってつくられます。
プラークとは、細菌の塊のことで、歯垢とも呼ばれています。
歯に付着したプラークはそのうち死んで固くなります。このプラークの死骸に更に別のプラークが付着することによって、少しずつ歯石が大きくなっていきます。
歯石は唾液によってつくられるわけではなく、プラークの中の細菌によってつくられます。つまり、プラーク細菌がなければ歯石は形成されません!
歯石ができるまでの最初のきっかけは、プラークの中の細菌が歯に付着することから始まります。
歯に付着した細菌は2週間以内に死んで石灰化します。石灰化した細菌同士が更にくっついて歯石の芯となります。
その芯にまた別の細菌がくっついて歯石は少しずつ大きくなっていきます。
細菌のはたらきが歯石形成の最初のきっかけをつくり、唾液は歯石が大きくなる手助けをしています。
唾液のphが上昇して口腔内がアルカリ性に傾くと、細菌の石灰化が促進され、歯石がどんどん大きくなっていきます。
プラークだけではなく、歯石をつくらせないためにもブラッシングなどによるプラークコントロールがとても重要となります。
歯石を除去しないとプラークは付きやすくなります!
ザラザラした歯石の表面には、プラークが付着しやすくなります。
細菌の塊であるプラークは、周りの歯茎のトラブルの原因です。歯石自体が歯茎の組織を傷つけてしまうこともあるので、歯石は除去しなければなりません。
歯石は、歯肉組織と接触するプラークの量を増やすはたらきをしています。
歯石が形成されると、その周りに大量のプラークが付着することになります。歯石がある場合は目に見えなくてもその周りには大量のプラークが付着いていると考えた方が良いでしょう。
歯石の周りに付着しているプラークが、周囲の歯茎を攻撃するため、歯茎に赤みが出てきたり、腫れたりします。
また、歯石によって歯茎の組織が傷付けられたことにより、潰瘍に繋がるケースもあります。
このような理由から、歯科医院での定期的なクリーニングで歯石を除去することが非常に大切になります。
歯石を構成する成分ですが、約80%は無機質、残りの約20%は有機質と水からできています。
無機質はリン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、炭酸カルシウムからなり、有機質成分は菌体で、内毒素も含まれています。
歯石の有機質成分はプラーク内の細菌と変わらないのですが、歯石内の細菌は死んでいることが多いため、その影響はプラーク内の細菌よりも弱いと考えられます。
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