唾液が減る原因と与える影響について
2019年3月25日 (月)
唾液の出る仕組みと減少の原因
唾液は、自律神経からの指令が唾液腺に伝達し、血液を元につくられています。
唾液が減る原因は、自律神経の問題、唾液腺の問題、血液の量の問題などと様々で、1つに限らない場合もあります。
また、薬による副作用でお口の乾きが見られる場合もありますが、自己判断で薬の服用を中止するのは危険です。必ず医科の主治医に相談をしてください。
唾液が分泌される仕組みを、工場での製品加工に例えてみましょう。
唾液を作る工場が唾液腺です。この工場で、材料である血液を使い、唾液という製品が作られます。
工場を動かす指令を出す指令部の役目は自律神経が担っており、工場の稼働状況と、材料を工場に運び込む量の調整をしています。
唾液の減少には様々な要素が絡んできます。
工場である唾液腺が傷んでいる、指令部である自律神経のバランスが乱れている、材料となる血液をうまく運搬できていないなどが挙げられます。
原因の特定には、唾液量の測定、唾液腺の画像検査、血液検査などの検査が必要となります。
唾液の減少による影響
唾液が減ると、お口の中が乾燥します。お口が渇くことは一時的な場合もありますが、慢性的なものは「ドライマウス(口腔乾燥症)」という病気にあたります。
唾液が減ると、そのはたらきも弱くなるので虫歯や歯周病のリスクも高くなります。
唾液の量が減ると、お口の乾燥やネバネバ感、話にくさ、乾いた食べ物の噛みづらさなどを感じます。
自分のお口の中が乾燥状態にあるのかどうか、いまいちよくわからないという方もいらっしゃるかもしれません。
下記の異変は口腔乾燥のサインです。日常的に感じるようでしたら、専門医を受信することをお勧めします。
口腔乾燥のサイン
・口の中がカラカラする
・話しづらい
・口内炎ができやすい
・舌がヒリヒリする
・よく飴を舐める
・水を常に持ち歩いている
・口の中がネバネバする
・舌に溝がある
・水がないと食べ物が食べられない
・唇が乾く
・唇や口角が切れやすい
・夜中に水を飲んだりトイレで起きてしまう
・目が乾く
・舌が乾燥している
ドライマウスになると、会話困難感、咀嚼困難感、嚥下困難感、虫歯や歯周病などのリスクが高くなる、味覚障害を起こすことがある、口臭が強くなることがある、口腔カンジダ症が起こることがあるなどの身体的影響が起き、そうしたことにより友人との外出や外食などを避けて閉じこもりがちになるなどの心理的な影響も出てきてしまいます。
カテゴリー: 歯の豆知識