酸蝕歯・う蝕の違い
2019年2月25日 (月)
虫歯は、虫歯菌が出す酸によって歯が溶けますが、酸蝕歯は食べ物や飲み物に含まれる酸によって歯が溶けます。
虫歯がない状態のお口の中でも、歯は溶けます。歯が溶けると見た目も質も悪くなるので注意が必要です。
歯は、カルシウムやリンなどのミネラル成分でできていいます。
酸に触れると化学反応が起こり、分解され溶けてしまいます。
虫歯は、虫歯菌が出す酸によって歯が溶ける病気で、歯の溝や歯と歯の間など、汚れの溜まりやすい場所から歯が溶け始めます。なので、虫歯のできる範囲は一部分と限られています。
それに対し、酸性の食べ物や飲み物がお口の中に入り繰り返し歯と接触することにより溶け始める現象を「歯の酸蝕」といい、歯がしみたり欠けたりの症状が出ます。
酸蝕により病的に溶けてしまった歯のことを「酸蝕歯」といいます。
飲食物はお口の中全体に行き渡るので、広範囲の歯に被害が拡大してたくさんの歯が同時に溶けてしまいます。
炭酸飲料、柑橘類、ドレッシングなどの身近な市販の酸性飲食物でもその食べ方や飲み方次第では歯が溶けてしまいます。
酸性飲食物を摂った直後の歯の表面は軟化といい、軟らかくなっている状態のことを指します。
間違った食生活や酸が多い飲食物を大量に摂取することにより、歯が広範囲に渡り溶けてしまうので摂取の仕方に注意が必要です。
外側からの酸のみに限らず、体内の酸でも歯は溶けてしまいます。
胃酸は最も酸性度が強く、逆流性食道炎や摂食障害などの持続性の嘔吐がある場合でも胃酸の影響で歯が溶けてしまいます。
酸性飲食物を摂取してもすぐに歯が溶けずに済んでいるのは、唾液が歯を補修し続けているからです。
唾液の洗浄作用によって酸が洗い流され、また緩衝作用によって口腔内が中和され、唾液に含まれるミネラル成分によりエナメル質が補修されてバランスが保たれることによって、歯の健康は維持されています。
唾液が酸を中和させてくれる重要な役割を担っているので、飲食をした後はガムを噛むなどで唾液の分泌量を増やすことが大切です。
長時間酸に歯を晒さないことが酸蝕歯を防ぐポイントとなります。
だからと言って、酸性飲食物を摂取した直後に強く歯を磨くのはいけません。
酸性飲食物を摂取した後は表面が軟らかくなっていてすり減りやすいので、30分くらい時間を置いてから磨きましょう。
酸性飲食物の過剰摂取を控えて食生活を見直すことが一番大切だといえます。
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