起床時に口臭が気になる理由
2019年5月6日 (月)
口臭は1日のうちに強まったり弱まったりするものです!
口臭は誰にでもあるもので、1日の中で強まったり弱まったりと、一定のサイクルがあります。
中でも、起床時の口臭は「モーニングブレス」と呼ばれています。
朝、起きた際ににお口の中がネバネバして不快に感じることはありませんか?もしくは起きがけにご家族の方から口臭を指摘されたことはありませんか?
モーニングブレスが発生する仕組みは次の様になります。
人は、寝ている間が一番唾液の分泌量が減少します。
寝ている間に唾液の分泌が減ると、起きた際にはお口の中の細菌が増殖している状態になります。
こうして起きるごく自然な現象なので、多かれ少なかれ誰にでもみられる症状です。
ですので、起床時に発生する口臭はそこまで心配する必要はないといえると思います。お口をゆすぐなどをしてお口の中が潤ったり、食事をして唾液の分泌量が増えると軽減されてくるはずです。
また、歯周病や糖尿病などが原因となる病的口臭も1日の中で強まったり弱まったりと変化がありますが、根本的には原因となる病気を治療しないままでは口臭の生じる時間が多くなります。
お口の中のプラークや舌苔が原因となる生理的口臭でも、起床時や空腹時などに口臭が基準値以上になることがあります。
唾液がたくさん分泌されると、口臭は軽減されます!
一般的に口臭は食事やブラッシングのあと、時間が経つにしたがって強くなり、食後に減少していきます。
摂取する食品にもよりますが、食事をすると咀嚼や舌の動きによって唾液が分泌さるので、自浄作用によって口臭が減少します。
ただし、ブラッシングをせずに食べかすが残ったままでいると後に口臭が強くなるので、食後のブラッシングは必須です。
特に、歯間ブラシやデンタルフロスなどを用いて、汚れの溜まりやすい歯と歯の間の清掃が口臭予防に効果的です。
また、生理的口臭は生活習慣との関連が報告されています。
日本の某高校で高校生の口臭とその要因について調査を行った結果、朝食を摂っていないこと、多量のプラークの付着、舌苔の付着の3点が口臭と関連があることが判明しました。
朝食を摂っていないことはもちろん、咀嚼回数の少ない軟らかい食品ばかりを食べていると、唾液の自浄作用がはたらきにくくなるために口臭が現象しにくくなります。
生理的口臭を減少させるには、朝食をきちんと摂ること、食事の内容を咀嚼回数の多い食品や食形態に変えること、口腔内の清掃をしっかり行うといった生活習慣が大切です。
カテゴリー: 歯の豆知識