口腔機能と歯並び・噛み合わせとの関係
2019年6月30日 (日)
口腔機能とは咀嚼、嚥下、発音などのお口の役割のことです。つまり人が日常生活を送る上で必要不可欠な「食べる」「飲み込む」「話す」などの行為のことです。
咀嚼や嚥下の機能に問題が生じることにより、口から食べ物を取り入れることが困難になります。さらに、食べ物や唾液が誤って気道内や肺などに入り「誤嚥性肺炎」という命に関わる病気を起こす危険性もあります。
また、発音に問題があると言葉が上手く発音できず、自分の意思が相手に伝わりずらくなります。
口腔機能は普段の生活を送る上で、とても大切な役割を担っています。
他にもお口の大切な役割の中には「呼吸する」「感情を表す」(表情をつくる)「味を感じる」「唾液を出すことで免疫や消化を助ける」「噛むことで脳を刺激する」(認知症予防)「身体の平衡感覚を保つ」などがあります。
この中の1つでも問題が起きると、日常生活に影響がでてしまいます。
口唇や舌、頬など歯は多くの筋肉に囲まれており、それぞれ歯に圧力を与えています。
いつもお口がポカンと開き、舌が上下の歯の間からはみ出している状態が続くと、圧力のバランスが崩れます。すると、出っ歯になり歯並びや噛み合わせに影響が出てくる可能性があります。
特に、上の前歯と下の前歯が咬まない開咬状態の状態や歯の間に隙間のある空隙歯列状態などの不正咬合は、口腔機能との関連性が深く、「口腔筋機能障害」とよばれています。
口腔機能の問題の要因として、食べる機能の発達不全、鼻疾患、口腔習癖、舌小帯短縮症、顎骨の形態異常、神経筋機構造の病変などが挙げられます。
おまけ〈年齢による口腔機能を低下させないために〉
加齢とともに口腔機能が低下することもあります。すると、むせることが多くなったり、硬い食材が食べられなくなったりと生活に支障が出てきます。
歯や歯茎が弱くなり、噛む機能が低下すると、肉や繊維質の野菜など、硬めの食材が食べにくくなります。柔らかいものばかりを選んで食べていると、ますます噛む機能が低下していきます。
そこで口周りの筋肉を動かすことや、舌を動かすことによって口腔機能の低下を防ぎ、機能の維持および向上を目指しましょう!
口腔機能が問題なく発揮されるには、口周りの筋肉がスムーズに動かなければなりません。
体の筋肉が鍛えなければ衰えるのと同じく、機能的口腔ケアも日ごろから継続して行っていくことが大切です。
口腔内や口周辺のマッサージや、飲み込む力を鍛える嚥下体操などを行いましょう。
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