デンタルリンスの効果
2020年3月30日 (月)
『デンタルリンスってすごく便利だよね。
毎日忙しいから、歯磨きの代わりにしてます! え、なに?僕の口、臭う??』
たしかに、デンタルリンスは殺菌成分入りの製品が多いですから、むし歯予防に一定の効果はあります。しかし、「うがいだけでだけで十分か」というと、話が違ってきます。なにしろむし歯菌の巣であるプラークは歯にベタベタと引つ付いてますからね。
口の中には膨大な数の細菌がいます。それが集まって作る巣がプラークです。これを放置すると、バイオフィルムという丈夫な膜ができ、ヌクヌクと守られてむし歯菌はどんどん増殖します。膜のなかに排泄物である酸をたっぷり出して、歯を溶かしてしまうわけです。殺菌成分配合のデンタルリンスですすぐと、口の中にフワフワ漂っている細菌を殺す効果はあります。しかも、ミントなどの香料でスッキリ感もあって気持ちがいい。でも、だからと言って「歯みがきは必要ない」なんて思っちゃいけません。
デンタルリンスは歯にこびりついたプラークやバイオフィルムには太刀打ちできないのです。プラークやバイオフィルムとは排水溝などにつく、ネバネバ汚れの親戚です。
想像してみてください。排水溝の汚れを取るには、こすりとるか、あるいはかなり強力な洗剤を使いますよね?デンタルリンスの殺菌成分は、人が安全に使える範囲の成分です。口に排水溝用の洗剤を流し込んだら、それこそ粘膜はズル剥け、大変なことになってしまいます。
ですから、プラークやバイオフィルムに棲むむし歯菌をデンタルリンスで根こそぎやっつけることは、現状では無理があるわけです。
となると、プラークを落とすのにいちばん効果がある方法はやっぱり歯みがきです。歯についた汚れを確実に落とすことができます。歯ブラシが届かないところは、フロスや歯間ブラシ、タフトブラシも使いたいところです。
忙しいビジネスマンには大変ですかね。とにかく最低でも1日1回はしっかりとお口の汚れを落としましょう。日常的に「うがい」しかしていないのなら、あなたのお口はもしかして、あまり想像したくありませんが……すでに排水溝の中みたいになっているのでは!?歯みがきをしましょう。
一方デンタルリンスは、「液体歯磨」とも呼ばれるように、ブラッシングをすることで効果を発揮するように設計されているので、ブラッシングが必要です。この点が両者の最も大きな違いです。
また、妊娠中の方やお口の乾きが気になる方、アルコール過敏症の方、お子さまはノンアルコールタイプの使用をおすすめします。
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