コーラの飲み過ぎ注意!
2020年7月20日 (月)
部活で飲むのは大好きなコーラ。2リットルボトルを毎日カラにしてる。
だけど最近、歯がしみるんだよね〜。
これは、私たちが俗に「部活う蝕」と呼んでいるものの典型的なケースですね。これからの季節、熱中症対策は欠かせませんからね。おっしゃるとおり運動中はとくにこまめな水分補給が重要です。
ただし、毎日飲んでいるのは「コーラ」だっていうことが落とし穴です。コーラはpH値がとても低く「酸性」なんですよ。歯のカルシウムはさんに触れると化学反応を起こして溶けます。理科の授業にでてきましたよね。ひどい場合はエナメル質が減って薄くなり、壊れやすくなります。こうした歯を「酸蝕症」と呼んでいます。
何がいちばん歯に悪いかというと、「こまめにちょこちょこ」飲むということ。歯と酸が長い時間触れ続けることになりますから。
本当なら、口の中は唾液が洗い流し、ある程度まで中和してくれます。でも運動中はハアハアと口で息をするし、汗をかいて喉がカラカラでしょう?唾を吐こうとしても、ネトネトした泡みたいな唾液しかでない。これでは唾液の働きはあまり期待できません。大変リスキーな状態なんです。
歯が溶けてエナメル質が薄くなれば当然むし歯になりやすい。溶けて柔らかくなった歯は練習を頑張って食いしばると削れて減りやすい。その上砂糖がずっと残っているとむし歯菌は大喜び。ひと夏過ぎる頃にはむし歯菌だらけになってしまうんじゃないかと実に心配です。
電解質の補給に役立つスポーツドリンクも、コーラほどではありませんが、全般的に酸性。日常的に飲むなら、あいだに一口、水や氷を含むようにすると酸が減って、歯への影響を少なくできます。
コーラはできれば練習後のリラックスつタイムに飲んでもらいたいですね。理想としては一気飲み。で、水を一口。酸の影響を少なくできます。
ビンで売られていた頃は、栓を開けたら一気に飲んでいたものですが、今はペットボトルで炭酸が抜けにくい分、長くチビチビ飲みやすいんですよね…。
ちなみにノンシュガー、ゼロカロリーコーラも酸蝕症の原因になるので注意です。
酸蝕症の原因はいくつかあります。
①酸性飲食物の大量摂取
酸性飲食物とは、柑橘類、炭酸飲料、健康ドリンク、サラダドレッシング、酢漬けの食品、pチューハイ、そしてワインなどが当てはまります。
頻繁に酸を摂取する、あるいは長時間に渡る歯への酸の接触、上記に示したような酸性飲食物を頻繁に摂取すること、特に酸性飲料を1日かけて少しずつ口に含んで飲み続ける方は大変危険です。
②酸性薬剤の常用
酸性薬剤とは、ビタミン剤などのことです。体のためにと摂取しているものが実は歯には悪影響なのです。
錠剤やカプセルのものであれば特に問題ありませんが、ゼリー状のものや粉末タイプのものなどは頻繁に摂取していると歯が酸に侵されることになります。
③胃酸の逆流歴
拒食症による反復性嘔吐や過食症による摂食障害、胃酸の逆流なども酸蝕症の原因として挙げられます。
1度溶かされてしまったエナメル質は、元には戻りません。酸蝕症の予防には、そのなり得る原因を追究することが1番大切です。
どれだけしっかり歯磨きしていても、きちんと定期的に検診にきて頂いている方でも、お家での食生活や生活習慣までは把握しきれないのが現実です。
「食べてはいけない、飲んではいけない」という話ではなく、「食べたり飲んだりする頻度、回数、時間」について考えていきましょう。
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