フッ素が虫歯予防になる理由③ 子供だけじゃない!大人にもフッ素習慣を
2020年10月26日 (月)
3-1 乳幼児や子供へのフッ素効果
生えたての歯は表面も柔らかく、とても虫歯になりやすい無防備な状態です。そのため、フッ素を塗って虫歯の予防効果を高め、歯の再石灰化を促して丈夫な歯にします。歯が無防備となりやすい乳歯が生えてくる時期や、永久歯などに生え変わるタイミングなどで行うと、健康な歯を守ることが出来ます。
3-2 大人へのフッ素の効果
子供がつけるイメージが強いですが、実はフッ素は大人の方にも必要な場合があります。加齢などが原因で歯茎が下がっていくと、歯の根が露出してしまいます。もともと歯茎に覆われていたこの部分は非常にデリケートなので、しっかりとケアをしないと虫歯や歯周病を引き起こしたり、歯が抜ける原因となります。そこで効果的なのが、フッ素です。
歯茎が下がると歯垢がよりつきやすくなり、歯磨きをしても汚れを見落としがちになってしまいます。前より歯が長くなったと思ったら、歯茎下がりのサインです。まずは歯医者と相談し、改善に努めましょう。その時にフッ素を塗ってもらうことで、歯周病や虫歯のなるのを防ぐことができます。
3-3 フッ素の誤解
フッ素はしばしば誤解される事があります。良く耳にするのが、「フッ素を塗っていれば虫歯にならない」です。フッ素は再石灰化を促すため丈夫な歯にしてくれますが、必ずしも虫歯を防いでくれるわけではありませんので、食後の歯磨きはきちんと行いましょう。
そして今一度確認していただきたいのが、フッ素の毒性の有無についてです。インターネットで「フッ素」と検索すると体への悪影響について書かれた記事をよく見かけますが、例えばフッ素塗布に使われるフッ化ナトリウムという成分を歯磨き粉1本分の量を飲み込んだとしても中毒を起こすことはないと言われています。害の出るほど高濃度のフッ素を歯科医院では使用することはありません。
また、フッ素を歯に塗ると変色するという話を聞いたことがある方もいるかもしれません。歯の変色が起こるのは、永久歯がつくられる小児期に大量摂取するなどしない限り考えられません。インターネットの情報を鵜呑みにしてしまうと、ならないですんだはずの虫歯になってしまうかもしれません。慎重に、正しいものと正しくないものをしっかりと分けて参考にしましょう。
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