細菌のバランス改善するとなぜ良い?
2019年9月30日 (月)
Q 「細菌のバランスを改善すると良い」とよく聞くのですが、そもそも「細菌のバランス」って何でしょう?
A 悪玉菌と善玉菌のバランスの事です。ストレスや服薬、食生活の乱れなどが加わると悪玉菌が元気になり、善玉菌とのバランスが崩れ免疫機能の作用が弱まります。すると日和見菌(むし歯や歯周病もこの仲間)もドッと悪玉菌の味方について暴れはじめます。善玉菌のために、助っ人の善玉菌(プロバイオティクス)を送り込み勢力のバランスを保とう、というわけです。
「プロバイオティクス」の説明として、よく「プロバイオティクスで細菌のバランスを改善しましょう」という事が言われます。たしかに、「細菌のバランス」と聞いても、プロバイオティクスの働きをイメージするのは難しいかもしれません。もう少し詳しく説明していきましょう。
腸やお口の中にいる細菌は、大きく3つに分かれます。善玉菌(有益菌)と悪玉菌(有害菌)、そして日和見菌です。
善玉菌はお腹の調子を整えてくれたり、からだの免疫力を強くしてくれたりする、役に立つ細菌です。さまざまな乳酸菌、そしてビフィズス菌も良く知られています。
悪玉菌としては、ウェルシェ菌(下痢の原因)、黄色ブドウ球菌(下痢やニキビの原因))などがよく知られていて、これらは健康な人の体の中にも存在している細菌です。
日和見菌とは、その名のとおり、善玉菌と悪玉菌が均衝を保っているあいだは静かなのですが、悪玉菌が優勢なると、それに応じて暴れるという困った性質の細菌のことです。大腸菌や、むし歯菌、歯周病菌がこれに属します。
善玉菌と悪玉菌、日和見菌の比率は、(健康な人の場合)ほぼ一定に保たれています。善玉菌と悪玉菌は、それぞれが勢力を拡大しようとつねに競争しており、その結果、一定の均衝が保たれているのです。
しかし、ストレスや服薬、食生活の乱れ(大きくは生活習慣の乱れ)などが加わると、悪玉菌が活発に活動を開始し、増殖をはじめます。すると、日和見菌も影響を受けて元気になります。こうなると善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れ、からだに悪さをする勢力が力を増し、下痢や風邪、虫歯や歯周病、ニキビなど、様々な感染症になりやすくなってしまいます。
そこで役に立つのがプロバイオティクスです。善玉菌の味方をする助っ人の善玉菌を送り込んで補ってやると、からだの中の善玉菌と悪玉菌のバランスを取り戻すことができます。その結果、ふたたび善玉菌が力を盛り返し、悪玉菌の勢力拡大を防いで、日和見菌の悪玉化を防ぐことができるというわけです。
また、普段からプロバイオティクスを摂り続けることによって、ストレスが加わったり、食生活が乱れた際にも感染症を引き起こさないよう予防をすることができます。健康のために「細菌のためにバランスを改善しましょう」というのは、こうした理由によるのです。
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